木島整形外科に行くことが、まるで親戚の家に遊びに行くような感覚でいたので、母親と一緒にリハビリへ通うことが当たり前になっていました。
全く上がらなかった母親の肩がリハビリに通うようになってからは、一日一日良くなっていくのがわかりました。
家でも「痛い、痛い」と言っていた母親の状態も良くなっていくので、家族みんなで安心したものです。
この時リハビリしてくれていたのが柔道整復師の先生で、ただただ尊敬するだけでした。
わたしは中学1年生から柔道を始めました。
小さい頃より人よりも頭ひとつ大きく、何をするのにも目立っていた私を見て、入学式後に当時の相撲部の顧問の先生(筋肉モリモリで眉毛の薄い怖そうな先生)と相撲部のキャプテン(元大関の出島)に玄関で声をかけられ相撲部に勧誘されました。
それからも相撲部への勧誘が続きました。
あるとき家に帰ると、うちのお店のなかで、出島さんが腕立て伏せをしてました。
とうとう父親をも巻き込んだ勧誘となり、家でも相撲部に入れと言われ、学校でも勧誘され、もう相撲部に入ろうと思ったところに、プロレスラーのジャンボ鶴田に似ていて、天使のような笑顔を持つ柔道部の顧問の先生に柔道をしないかと誘われ、見学に行きました。
このとき「これだ!」と思い(決して笑顔にだまされた訳ではないと思いますが)その場で柔道部に入部してしまいました。
柔道をするようになってからは、本当によくケガをしました。
ケガをしては木島病院へ行き治療してもらい、また柔道をしてケガをするという事を
中学・高校・大学と繰り返し、繰り返していました。
高校1年生の時には、遠征先で鎖骨を骨折してしいました。
遠征先の病院へ行きギプスで固定され、なんとか帰ってきました。
次の日、木島病院で診てもらった時、折れた骨の位置を戻さないと腕を上げることができなくなり、柔道もできなくなると言われました。
その時はすごいショックを受けましたが、骨の位置を戻してくれたのがやはり柔道整復師の先生でした。
骨の位置を戻すときは痛くて仕方がなかったですが、いつも一日でも早くケガを治し、また柔道をやりたいという希望を叶えてくれる『柔道整復師』に僕もなりたいという思いがはじめて生まれました。
大学の卒業を控えていた頃です。
サラリーマンへと就職先も決まり楽しみながら柔道をしていたところ、友人が肩の骨をハズしました。
試合後にすぐ救護の先生が友人の肩をポンッと入れてくれました。
この救護の先生もやはり柔道整復師でした。
この光景を目の当たりし、私の心の中で、柔道整復師になりたいという思いが爆発し、気づいた時には就職先に断りの電話をし、入学試験を受け北信越柔整専門学校へ入学していました。
この学校の校長先生こそが私の小さい頃からの主治医である木島光仁先生でした。
専門学校時代は柔道整復師になるため夜中にアルバイトをしながら勉強をするという毎日でした。
正直いうと苦労しました。
睡眠時間も非常に短かったこの3年間は、勉強に柔道にと充実した3年間であり、生涯の仲間達も手に入れることができました。
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